月経不順は多くの女性が経験する症状ですが、原因は様々です。 月経 不順 になっている時は、体調が万全ではないということで、自分の身体の状態を知るバロメーターであると言えます。実は、月経の周期は、些細な原因で簡単に不順となってしまいます。
ほとんどの原因はストレスによるものですが、中には子宮筋腫などの病気や、卵巣が正常に機能していない可能性もあります。将来子どもが欲しいと思った時に、なかなか妊娠することができなくなるかもしれません。
月経がなくても生活には支障はなく、むしろ月経痛などの不調も減って過ごしやすいと感じるかもしれませんが、症状は進行するほど改善は難しくなります。いつもとは違う月経だと感じたら、早めに治療を受けましょう。
月経不順は身体と心のバロメーター
月経の周期を把握していますか?
自分の月経の周期は何日であるか知っていますか?月経の周期は、前月の月経最終日から次の月経が始まった日ではなく、前月の月経が始まった日から次の月経が始まる前の日を数えます。この周期が25日~38日の間であれば正常範囲となります。
この範囲を外れると月経不順と呼ばれています。月経の周期と体温の変化は大きな関係があるため、毎日基礎体温を測り記録していると、体温と排卵のリズムが分かります。この基礎体温のリズムが分かれば月経不順の原因もある程度予測することができます。
月経不順と不妊の関係
不妊に悩む女性の多くは月経不順です。月経の周期が正常範囲より短い頻発月経や、逆に長い稀発月経など症状は様々ですが、いずれの場合も卵巣の機能に問題がある可能性があります。
卵巣が正常に機能していない場合、女性ホルモンの分泌が不足し排卵がおこなわれず、不妊につながります。通常、月経のある女性の体温は平均14日間の低温期のあと排卵があり、その後14日間の高温期へ移行するサイクルを繰り返しています。
低温期と高温期の差と月経があれば排卵があると言えるため、多少月経不順であっても大きな問題になることはありません。しかし低温期と高温期の差が無かったり、2カ月以上月経が来ない場合は、卵巣の機能に問題がある可能性があります。
排卵異常がある場合は、自然妊娠することが難しくなるため病院での治療が必要となります。主な治療方法は、排卵誘発剤を服用し強制的に排卵を促し、正常な月経の周期を作ります。
この方法も月経不順になってから間もない時期であれば有効ですが、何年も生理不順を放置した状態で治療を始めた場合は、身体が無排卵状態に慣れてしまっているので効果が現れにくくなってしまいます。
ストレスとダイエット
月経が不順になる原因は、女性ホルモンのバランス以外にも脳の視床下部や脳下垂体から分泌されるホルモンにも影響されます。視床下部は体温や摂食を調節する中枢でストレスに影響されやすい特徴があります。
そのため環境の変化や人間関係などの精神的ストレスや、激しいスポーツなどの肉体的ストレスなどが月経不順の原因となります。また無理なダイエットで体脂肪が急激に減ると月経不順になります。正常な月経に体脂肪は22%以上は必要だと言われています。
また、ダイエットは身体に必要な栄養素が不足し体力や筋力が損なわれます。加えて月経不順になると女性ホルモンが不足するため、骨の再生がうまくいかなくなり、骨粗しょう症を引き起こします。
子宮体がんの可能性
子宮体がんの初期症状に月経量が増えたり、月経期間が長引くといった症状があります。普段から月経不順がある人は、よくある事と考えて見逃してしまう傾向があります。
この段階で検査を受け早期発見し治療できれば、ほぼ完治させることができますので、年に一度は定期健診を受ける事が大切です。子宮体がんは妊娠や出産経験のない人、月経不順でホルモンバランスが乱れている人などのリスクが高くなっています。
まとめ
月経不順は身体と心のバロメーター
月経の周期を把握していますか?
月経不順と不妊の関係
ストレスとダイエット
子宮がんの可能性