月経期間でない時に不正出血があったら、子宮体がんの可能性があるかもしれないのをご存知でしょうか。子宮体がんは、最近、欧米並みに日本でも増加している婦人科がんです。特に、 鮮血 や茶褐色の出血が少量でもあったら、一度、医師に相談して検査を受けることをおすすめします。
不正出血 は子宮体がんの初期症状の一つですので、見逃さないようにすることがとても重要です。
不正出血が鮮血で気になる時は、どうしたらいいの?
子宮体がんの初期症状
子宮体がんは、早期発見すれば完治する可能性がかなり高い婦人科がんですが、そのためには早期発見がとても重要になってきます。
初期症状としては、不正出血、おりものの増加、下腹部痛、腰痛、排尿痛などがありますが、なかでも月経期間中ではない不正出血は、子宮体がんかどうかを判断する際に、とてもわかりやすく重要な症状です。特に注意が必要なのは、閉経を向かえる頃や閉経後の女性の不正出血です。
月経周期が乱れてくるこの時期は、不正出血かどうかの判断が難しいので症状に特に気をつけることが大切です。
不正出血の特徴
不正出血とは、月経期間以外に見られる少量から多量の出血のことですが、子宮体がんの場合は少量のことが多いようです。
また、初期の子宮体がんの場合には、90%以上の人に不正出血がみられます。気になる不正出血の色ですが、鮮血や茶褐色の出血が多く、おりものに混ざって、うすいピンク色になる場合もあるようです。
また、おりものの量が増加するのも初期症状の特徴の一つですが、健康なら無色透明か薄い黄色のおりものが、子宮体がんにかかっていると、子宮内からの出血や炎症によって黄色や茶褐色で臭いがきつく量の多いおりものが出てくることがあります。
特に注意が必要なのは、閉経後に少量の不正出血が続く場合です。子宮体がんの発症が多くなる閉経を向かえる時期の女性は、女性ホルモンの減少と共に月経の周期が長くなってきて、月経血の量が少しずつ減少してきますので、この時期の月経血の状態にも注意が必要です。
腰痛や下腹部痛をともなったり、月経血の色がいつもと違い鮮血のような出血だったら、自分で判断せず、すぐに医師に相談してみることをおすすめします。
鮮血は他の婦人科疾患にも見られる
鮮血が出たからといっても、すべてが子宮体がんではありません。他に、どのような婦人科疾患が考えられるのかを挙げてみます。
子宮頚管ポリープ
子宮頚管とは、子宮と膣を結んでいる管のことですが、ここにもがんがよくできますが、ポリープもできやすいです。ポリープができると、何らかの原因で少量の鮮血を出血することがあります。
子宮頸がん
最近とても増加している婦人科がんです。ウイルスが原因で発症しますが、初期症状の一つに、鮮血の不正出血があります。
子宮内膜増殖症
子宮内にある子宮内膜が異常に増殖してしまう病気です。子宮体がんに進行してしまう可能性がありますので、初期症状も似ています。
子宮筋腫
子宮にできる良性のこぶのような腫瘍のことですが、子宮筋腫があると、月経期間以外でも出血が見られることがあります。少量のこともありますが、筋腫が大きいと多量の出血もあります。
萎縮性膣炎
閉経とともに女性ホルモンが減少し閉経を向かえますが、その頃から少しずつ膣が萎縮してきます。閉経するまでは、膣内はおりものなどでうるおっていて、細菌感染を防止したり、膣内が傷つかないようになっているのですが、膣が萎縮し始める閉経後は、乾燥などによって膣内に傷がついて少量の鮮血の不正出血があります。
不正出血があったら早めの受診を
女性は月経による出血に慣れているため、多少の出血があっても気にしないで過ごしてしまう人が多いかもしれません。
ですが、自分の月経の状態を常に気をつけておくことによって、いつもは見ない不正出血やその他の症状にも敏感になることができます。そのことが子宮体がんの早期発見にもつながるのです。何かいつもと違うと感じたら、自分で判断せずに早めに医師に相談しましょう。
まとめ
不正出血が鮮血で気になる時
子宮体がんの初期症状
不正出血の特徴
鮮血は他の婦人科疾患にもみられる
不正出血があったら早めの受診を