おりものは膣内を雑菌から守る大切な働きをしています。健康な身体のおりものは、乳白色をしていますが、茶色い色の付いたおりものが出てきたら要注意です。
茶色 の色の正体は少量の血液で、 不正出血 の可能性があるからです。もし不正出血なら、妊娠の可能性や子宮内の病気などを知らせるサインかもしれません。
茶色いおりものは要注意!実は、不正出血かもしれません。
見過ごしがちな不正出血
生理以外で真っ赤な鮮血があればすぐに異常に気が付きますが、ごく少量の出血の場合は、おりものに色が付く程度なので、見逃してしまうこともあります。おりものは色やにおいで身体の異常を判断することができます。
例えば細菌性の膣炎に罹って時は黄緑色、雑菌が繁殖している時はつよい臭いがします。ピンクや茶色の時は不正出血です。生理の前後に2~3日見られる程度であれば問題はありませんが、時期を問わず頻繁に見られるようであれば婦人科で検査をする必要があります。
不正出血には、子宮体がんの他にも、子宮筋腫や子宮頸管ポリープといった別の病気の初期症状としておこることがあります。いずれの場合でも、自己判断は禁物です。不正出血の疑いがある場合はすぐに婦人科の病院で診察を受けましょう。
茶色いおりもので早期発見
子宮体がんは、ごく初期の段階で不正出血があるため早期発見しやすいがんです。不正出血に加えて、初期に見られる症状は、おりものの臭いや量に変化があったり、下腹部痛があることもあります。この段階で治療を始めることができれば、ほとんどの場合完治することができます。
子宮体がんの初期段階の治療は、子宮と卵巣の全摘出が一般的ですが、将来的に出産を望んでいる場合は子宮温存させホルモン療法による治療を選択することも可能です。ただし、がんの進行具合や悪性度の高さなどで温存させることが難しい場合もあるため、医師との相談が必要です。
子宮体がんが増えている理由
子宮体がんはエストロゲンが作る子宮内膜が増殖し、がん化したもので子宮内膜がんとも呼ばれてます。
通常は生理のリズムによって、約14日間の高温期にエストロゲンが増え子宮内膜を作り、受精卵の着床がなければ、その後低温期に入り、約14日間はプロゲステロンというホルモンが子宮内膜を剥がし生理として、外に排出するということを繰り返しています。
閉経後はプロゲステロンの分泌がなくなるため、子宮内膜は溜まりやすい環境になり、子宮体がんのリスクが一気に高まりますので50代以上の女性に多く発症しています。しかし近年は、女性のライフスタイルが変化し、30代以上の女性の発症率が伸びています。
女性の社会進出が進んだことで、慢性的な過度のストレスによる生理不順や、出産をしないということが原因だと言われています。生理不順はホルモンのバランスが崩れ子宮内膜を溜めてしまいます。
また出産すると女性の身体は出産するまでエストロゲンの分泌が抑えられ、生理が止まるためエストロゲンに影響を受ける期間が短縮されるのです。
子宮体がんを予防しましょう
子宮体がんになるリスクの高い人は、出産経験がない、慢性的な生理不順、肥満などが考えられます。この内、出産経験がないことや慢性的な生理不順といった原因については、婦人科の病院で処方される低用量ピルを飲んでホルモンの分泌量を調整する方法が一番予防に繋がります。
低用量ピルは生理のサイクルを整えるだけでなく、子宮内膜を薄く保つ効果があると言われてます。また、肥満で蓄えられた脂肪細胞にはエストロゲンを作る作用があることが分かっています。
添加物や脂質の多い食生活が子宮体がんの原因となってしまうこともありますので、生活改善が必要です。
まとめ
茶色いおりものは要注意!実は、不正出血かもしれません。
見過ごしがちな不正出血
茶色いおりもので早期発見
子宮体がんが増えている理由
子宮体がんを予防しましょう