私たち、人間の体には大小たくさんの骨があります。その中でも、「恥骨」という骨について聞いたことがあるでしょうか。恥骨は男性にも女性にもありますが、女性の場合は妊娠にも非常に関係があります。
今日はこの 恥骨とは 何かについてお話しします。
女性にとって重要な役割をする恥骨とは?
恥骨の位置
まず初めに、恥骨は体のどこにあるのか、その位置からご紹介します。「恥骨」という言葉は聞いたことがなくても、「骨盤」は聞いたことがある人が多いと思います。「骨盤と言えば下半身で腰の辺り・・・」のように考えている人も多いかもしれません。
骨盤は、いくつかの骨や軟骨から形成されていますが、恥骨はその一部分となります。位置は股の間より少し上にあり、生殖器の外側を部分的におおうようについています。
男女で違う恥骨の形
恥骨は、男性にも女性にもある骨です。しかし位置が違うと共に形も男女で異なります。それは生殖器の位置や形が違うため、それをおおう恥骨の形も違うというわけです。
恥骨の働き
それでは、生殖器をおおっている恥骨は、私たちの体の中でどんな働きをしているのでしょうか。ここからは、特に女性の恥骨について焦点を当ててご説明します。
骨盤の前の方に位置し骨盤の前に壁のようについている恥骨は、骨盤の一部として内臓を守ります。そして、妊娠中は胎児が十分お腹の中で育つまで体内から出てこないように下半身をしっかりと締める役割があります。
そしていざ出産という時には、恥骨を形成している骨や靭帯が緩んで赤ちゃんが産道を通りやすくするのです。
つまり、女性にとっての恥骨とは骨盤の一部として内臓を守るだけではなく、妊娠中は胎児を守り出産の時には赤ちゃんが生まれやすいようにスペースを広げるという非常に重要な役割をしているのです。
恥骨が痛い?!
今まで何も感じたことがなくても、恥骨に痛みを感じることがあります。痛みを感じたら、まず「あれ?」と思うものですが、場所が場所だけにすぐに誰かに話すのをためらってしまいがちです。
また、自分で調べたらその位置は恥骨だとわかっても骨の名前に「恥」という漢字があるのを見て、一体どのような骨なのだろうかと考えこんでしまうしまう人もいると思います。
では、この恥骨の痛みは病気なのでしょうか。または恥骨の働きと何か関係があるのでしょうか。
妊娠による恥骨の痛み
妊娠する前は特に異常を感じなくても、妊娠中の特に妊娠後期(28~40週)に股の真ん中辺りが痛いという話をよく聞きます。これは、出産に備えて恥骨の緩みが始まることにより、それまで支えていた内臓や胎児が入った子宮の重みが恥骨にかかってくるからです。
痛みは、「ちくちくする」「生理痛のような痛み」など人によって感じ方が違います。
出産後の恥骨の痛み
出産が終わっても、なぜかまだ恥骨が痛むことがあります。それは、出産前に恥骨が緩んで赤ちゃんが生まれやすくする代わりに、恥骨に歪みが生じて痛みが起こるのです。これはホルモンの関係によるもので、産褥体操やストレッチなどで改善されます。
恥骨に痛みを感じたら・・・
妊娠中や出産後ではないのに恥骨が痛む時があります。
その理由としては、骨盤の歪みや激しいスポーツなどによる外からの衝撃などがあり、時には骨折している場合もあります。恥骨の位置と骨の名前から、病院に行くことを考えてしまうこともありますが、痛みが続く場合や痛みがひどい場合はすぐに病院で診察を受けましょう。
重要な役割を果たす恥骨を守るために
男性にも女性にもある恥骨は、女性にとっては妊娠中は内臓だけでなく胎児が入った子宮も支えて守ってくれます。
さらに出産の時には緩んで赤ちゃんが産道を通りやすくします。妊娠中や出産後は恥骨が痛むこともあります。妊娠とは関係なく痛む場合は、必ず病院で診察を受けましょう。
まとめ
女性にとって重要な役割をする恥骨とは?
恥骨の位置
男女で違う恥骨の形
恥骨の働き
恥骨が痛い?!
妊娠による恥骨の痛み
出産後の恥骨の痛み
恥骨に痛みを感じたら・・・
重要な役割を果たす恥骨を守るために