排尿する時に激痛がある、何度トイレに行っても残尿感がある、頻尿などの症状は膀胱炎が疑われます。膀胱炎って何?と聞かれた場合「おしっこを我慢するとなる病気」と答える方が大多数です。膀胱炎の原因はそれだけではありません。
膀胱炎 の 症状 を知ることは早期発見、早期治療につながります。
女性は要注意!排尿トラブルは膀胱炎が原因かも!?
女性に多い膀胱炎
膀胱炎とは、大腸菌や腸球菌などの細菌が尿道から膀胱に入り、膀胱が炎症を起こす病気です。
元来私たちの周囲には多くの細菌が常に存在しています。尿道周辺も同様で、健康体であれば免疫力も高く、たとえ細菌が尿道を通して入り込んだとしても排尿と同時に細菌を排出するので炎症を起こすことはありません。
しかし過度の疲労やストレス、無理なダイエットや栄養不足などで身体の免疫力が低下していると、細菌が膀胱の中で増殖し膀胱炎を発症します。
特に男性よりも女性、その中でも20代から40代の女性が発症しやすいといわれています。その原因の1つは、女性は男性より尿道が短く細菌が逆行して膀胱に侵入しやすい、また尿道口が肛門や膣と近いため雑菌が侵入しやすいなどの身体の構造上の原因があります。
また生活習慣や体質、体調による原因もあります。女性は職場や学校、外出先などでトイレを我慢する傾向があります。トイレを我慢すると膀胱内に溜まった尿の中で細菌が増殖しやすくなり膀胱炎の原因になります。
また生理など尿道口に細菌が付きやすく炎症を起こしやすくなります。
頻尿、排尿痛、残尿感は膀胱炎の代表的な症状
膀胱炎には急性膀胱炎と慢性膀胱炎の2種類があります。
急性膀胱炎は膀胱や尿道に病気が発症していない状態で、膀胱に細菌が侵入することによって発症する膀胱炎です。慢性膀胱炎は膀胱や尿道に既に病気が発症しており、大腸菌などの細菌が膀胱内に住みつき慢性的に膀胱炎を繰り返す状態です。
膀胱炎を疑うにはいくつかの症状があります。排尿したにも関わらずまだ尿意を感じることがある(残尿感)、これは膀胱が炎症を起こして過敏になっているためです。
トイレに行ったにも関わらずまたトイレに行きたくなる(頻尿)、これは膀胱が炎症を起こしているため過敏になり誤って大脳に排尿を促す指令が送られるためです。
また下腹部の鈍痛、排尿時または排尿後の痛み、発熱、血尿や白濁色の尿など膀胱に炎症を起こしたことによって発生する症状があります。
膀胱炎が重症化すると細菌が尿管をさかのぼり、腎臓にまで達し腎盂腎炎になる可能性があります。そうなると腰痛の症状が出ることもあります。
膀胱炎にかかったらどうしたらいい?
膀胱炎の基本的な治療は薬物投与です。膀胱炎の原因となっている細菌に合わせて薬物を投与することが必要です。目安としては3~7日くらいの薬物投与で医者の指示通り薬を服用すれば短期間で治ります。
しかし、女性の場合は菌が膣内に残存するとそれが原因となって再発する可能性があります。また7日以上経過しても症状が改善しない場合は、原因となっている細菌が耐性化している可能性があるので薬の種類を変更する必要があります。
2週間ほどで自然に治るケースもありますが、この場合は薬物投与していないため細菌が残存している可能性があるため再発することがあります。
薬物投与以外にも、セルフケアを行うと更によりよい結果が期待できます。水分を十分に摂取して細菌を尿として排出するのを促す、免疫力を上げるために下半身の体温を上げる、刺激のある食べ物やアルコール飲料をさける、陰部を清潔に保つなどが効果的です。
膀胱炎の予防は普段の生活習慣の見直しから
膀胱炎は、普段の生活の中で少し気をつけるだけで予防することができます。
まず水分を十分に摂取すること、トイレに行くことを我慢しない、体温を上げる(特に下半身を冷やさない)、排尿・排便後にペーパーで拭く時は前から後ろに拭く、陰部を清潔に保つ(特に生理中)、ウォシュレットやビデなどを使いすぎないなどの点に注意するといいでしょう。
膀胱炎は身近な病気です。特に普段から頻尿の症状がある高齢者や症状が軽い場合、症状を見過ごしがちになり膀胱炎と気づかないこともあります。膀胱炎が重症化すると腎盂腎炎となり最悪の場合腎不全へ発展し命にかかわる場合もあります。
少しでも排尿に違和感があれば早めに病院へ行くことをお勧めします。
まとめ
女性は要注意!排尿トラブルは膀胱炎が原因かも!?
女性に多い膀胱炎
頻尿、排尿痛、残尿感は膀胱炎の代表的な症状
膀胱炎にかかったらどうしたらいい?
膀胱炎の予防は普段の生活習慣の見直しから