最近は、ドラッグストアに行くといろいろな便秘薬が販売されています。便秘になったらまずは市販の便秘薬を購入する人が多いようですが、 便秘薬 の服用で思いもよらない 副作用 が出ることもあるため、便秘薬に対する知識を持つことが大切です。
知らないと怖い便秘薬の副作用
便秘であるとは
便秘とは、一般的には便の出ない状態が何日も続くことをいいいますが、医学的には大腸内に排せつ物が何らかの原因でとどまってしまい3日以上出ない、または、毎日排便はあっても残便感がある状態のことをいいます。
便秘の状態が続くと大腸内に悪玉菌が増加し腸内環境が悪くなるため、発がん物質などが発生し大腸がんの原因となることがあります。
また、便秘には機能性便秘、慢性便秘、急性便秘などがあり、症状に応じた便秘薬を選択することで、便秘を改善することが可能です。
便秘薬の種類
最近はドラッグストアに行くとたくさんの便秘薬が並んでいるため、どれを購入しようか悩む人が多いようです。便秘薬は成分や作用によりいくつかに分類されるため、購入するときには薬剤師や販売登録者に相談することをおすすめします。
ここでは簡単にどのようなものがあるのかを見ていくことにします。
ビサコジル、ピコスルファーストナトリウムなどのジフェルニメタン系
市販薬に多くみられる便秘薬で即効性があるため、多くの人が購入しているようですが、ひどい腹痛、吐き気、下痢といった副作用が強くでることが多いため、人によっては違う便秘薬を選択することをおすすめします。
センナ、大黄などのアントラキノン系
センナ、大黄は漢方薬で使用するため、これらを含む便秘薬は作用がマイルドであり、少しずつ効果があらわれてきます。医師に便秘の相談をすると、この便秘薬が処方されることが多いようです。
酸化マグネシウムなどの塩類下剤
酸化マグネシウムは腸内で水分をとりこんで、便をやわらかくすることにより、気張ることなく楽に便が出るようになる便秘薬です。作用がマイルドなため、お腹の手術をした経験がある人や高齢者にも処方されることが多く、安全な便秘薬です。
気になる便秘薬の副作用
便秘がちのひとは、つい便秘薬に頼ってしまいがちになりますが、どの便秘薬も長期的に服用するとなんらかの副作用が出ることがあるため注意が必要です。
即効性がある便秘薬は、腹痛、下痢、吐き気などの症状が出ることが多いため注意が必要です。まれに、全身の倦怠感、低血圧、動悸、脱水症状、貧血などの症状が出ることがあるため、その場合は医療機関を受診することをおすすめします。
また、便秘薬を長期的に服用することで、下剤依存症になり大腸の機能が低下し、自然に排便することが困難になることがあります。
そのような状態にならないようにするために、食事、運動などの生活習慣を見直し、自然に便が出るような状態にお腹の調子を整えていくことが大切です。
また、センナ、大黄などのアントラキノン系下剤はマイルドな作用なので長期的に服用している人が多いようですが、大腸が黒ずんでしまう「大腸メラノーシス」と呼ばれる副作用が出ることが明らかになっています。
これは、大腸ガンのリスクを高くするため、医師に相談しながら服用することをおすすめします。
お腹の手術を経験している人と便秘薬
腸の手術や婦人科の手術を経験している人は、便秘になりやすいため、日ごろから食事や運動などに注意し、きちんと排便するように心がけていないと、腸閉塞のような命にかかわる病気になることがあるため注意が必要です。
このような人は、漢方薬の「大建中湯」、「酸化マグネシウム」、「センナ」を上手に服用し、便秘にならないようにすることが腸閉塞の予防につながります。消化器内科の医師に相談し、診察、処方してもらうことをおすすめします。
便秘と上手に付き合うために
便秘になりやすい人は、まずは、食事、運動などの生活習慣を見直してなるべく便秘薬に頼らず排便できるようにお腹の調子を整えていくことが大切です。
なぜ便秘になってしまうのか、根本的な原因を知ることが便秘の改善につながるため、医師に相談し、自分のお腹の状態を知ることが重要です。そのためには医師の診察を受け、便秘の原因を知ることで自分に合った便秘薬を処方してもらえ、病気があれば早期発見にもつながります。
自分の判断で便秘薬を購入するのではなく、医師に相談することが便秘と上手く付き合う方法につながると思います。
まとめ
知らないと怖い便秘薬の副作用
便秘であるとは
便秘薬の種類
気になる便秘薬の副作用
お腹の手術を経験している人と便秘薬
便秘と上手に付き合うために