便意 を感じてトイレに行くが、便が 出ない という経験をされている方は多くいるようです。長い時間トイレで気張ることは血圧の上昇による脳や心臓の病気につながることもあり危険です。
また、消化器に何らかの疾患が潜んでいる可能性もあるため、原因をきちんと調べておくことが大切です。
便意があるのに便が出ないときに考えるべきこと
便意がおきる仕組み
人は食べ物がからだのなかに入ると胃が刺激され、小腸、大腸などの消化器も同時に刺激され動くようになります。なかでも、大腸への刺激は大腸ぜんどう運動をうながし、便が直腸へ移動していくことを助けます。
その時、その動きが仙髄の排便中枢という神経に伝わり、排便反射がおきて脳から便を出すように指示がおき、便意を感じるような仕組みになっています。この反応がうまくいかない人が便秘になる傾向があります。
なぜ便がでないのか
便が出ない原因にはいくつかありますが、おもに、「器質性便秘」と「機能性便秘」にわけられます。また、両方の性質を合わせた便秘もあるようです。
一般的に、便が4日以上出ない場合が便秘と言われていますが、単なる便秘と思い市販薬などでやりすごしていると、消化器に関する病気などが潜んでいる可能性もあるため、必ず、消化器科のある病院やクリニックを受診することをおすすめします。
器質性便秘が原因の場合
器質性便秘とは、胃、小腸、大腸などの消化器自体に何らかの疾患がある場合に生じる便秘です。
また、消化器や婦人科などの腹部の手術をしたことがある場合に生じることが多く、その場合の便秘は腸閉塞などのような命に関わる病気につがながることもあるため、必ず医師に相談して便秘にならないように薬などで排便のコントロールをすることが重要です。
器質性便秘は、激しい腹痛、吐き気や嘔吐、便に血が混じるなどの症状をともなうことが多いため、このような症状が便秘とともに生じた場合は、必ず医師の診察を受けることが必要です。
機能性便秘が原因の場合
機能性便秘とは、消化器に特に疾患はないが、腸の機能が低下したり何らかの異常がある場合に生じる便秘です。
おもな原因としては、ストレスによる自律神経の乱れによる腸の蠕動運動の低下、食生活の乱れ、運動不足、水分不足などが考えられます。この場合は生活習慣を見直すことで改善できることが多いのが特徴です。
また、女性の場合は月経前後や更年期の時期になると便秘なることが多いため、女性ホルモンのバランスが原因となっている場合もあります。
さまざまな改善方法
便意を感じても便がでない場合は、まずは医師に相談することをおすすめします。診察を受け、器質性便秘である場合は疾患に応じた治療が必要になるため、医師と相談しながらきちんと治療をすることで便意を感じるようになり便秘も改善されると思います。
機能性便秘だと診断された場合は、医師から緩下剤、下剤、漢方薬などを処方してもらうことで腸の動きが正常になり、便意をともなう正常な排便ができるようになると思います。
また、生活習慣が原因の場合は、自分でできる簡単なこととして、生活リズム、食生活、スポーツなどの習慣を見直すことで、正常な状態にもどることが期待できます。特に食生活においては、食物繊維と水分を積極的にとることが大切です。
腹部の手術を経験してる方の場合は、腸閉塞を避けるために水溶性の食物繊維を選択することが需要です。
また、ストレスが原因の自立神経の乱れによる便秘の場合は、ストレスの原因を取り除くことが必要になりますが、場合によってはメンタルクリニックを受診し、心の安定を取り戻すことで便意が感じられるようになることもあります。
女性ホルモンが原因の場合は、婦人科を受診することをおすすめします。月経不順や更年期などが原因による便秘の場合、漢方薬や女性ホルモンの補充などで改善されることが期待できます。
また、女性の場合、冷えが原因の便秘もあるため、日常的に身体を冷やさないように腹巻やカイロなどを使うことで、便意を感じるようになり、便秘が改善されることもあるようです。
まとめ
便意があるのに便が出ないときに考えるべきこと
便意がおきる仕組み
なぜ便がでないのか
器質性便秘が原因の場合
機能性便秘が原因の場合
さまざまな改善方法