バセドウ病 とは、自己免疫の異常で血中に存在する甲状腺に対する自己抗体が甲状腺を刺激され、甲状腺の機能が正常より高くなることから体に多くの 症状 がでてくる病気で、甲状腺機能亢進症を示す代表的な病気だといわれています。
甲状腺の機能が異常に高まることで甲状腺が腫れ、大量の甲状腺ホルモンを産生・分泌が生じます。この病気は、特に20歳代から40歳代の女性に発症されていることが多いです。
女性になりやすい病気であるバセドウ病の症状について
バセドウ病の主な症状~甲状腺腫大~
バセドウ病の症状には、甲状腺腫大、頻脈、眼球突出という三大症状があります。
まず、甲状腺腫大によって、どのような状態になるのかをみていきましょう。甲状腺ホルモンの過剰分泌によって、代謝の亢進、蛋白異化の亢進、糖代謝の異常、神経過敏などの症状が出てきます。そのほか、基礎代謝亢進、多汗、心悸亢進、動機、息切れ、体重減少、疲労感、手指が振るえる、下痢、いらいら感といった自覚症状が現れることもあります。
全身の代謝が亢進することで基礎代謝率は増加し、熱生産が盛んになります。その結果、体温が上がり多汗を示すようになります。腸蠕動が活発になりすぎてしまうことから下痢になりやすくなります。食欲衰退が無いにも関わらず体重が減少することもこの病気の特徴です。
全身を襲う疲労感などは、蛋白異化の働きの活発化により現れる症状です。筋肉が萎縮してしまうことで脱力感、疲労感が生じるのです。骨に関しても骨吸収が盛んになり骨粗鬆症を起こすことがあります。糖の代謝異常によって一過性の高血糖が特徴的で、糖尿、口渇を起こします。
甲状腺ホルモンの作用によって神経が過敏になり、これまでは気にならなかったことでもいらいらしたり、手指の震えを感じることもあります。
こういった症状が出たからといって、必ずしもバセドウ病というわけではありません。日常的にストレスにさらされる環境や、過大な負荷が掛かる生活を送っている場合にも、これらのような症状はでてくることもあるからです。ストレス性疾患との違いで一番分かりやすい身体の変化は、甲状腺が腫れているかどうかです。自分で首の筋や顎の下に触れたとき、あるいは、首を動かすことに違和感を感じるような時には、出来るだけ早く病院を受診する事をお勧めします。
バセドウ病の主な症状~頻脈~
頻脈は、心臓刺激作用によって心悸亢進、息切れ、頻脈が生じる事もありますが、それはときに心房細動といって心臓の歩調取りをする機能が失い、不規則に収縮する症状としてあらわれることもあります。頻脈が起こると、日常生活のなかでのちょっとした身体の動きも制限されてしまう可能性があります。
バセドウ病の主な症状~眼球突出~
眼球に関しての代表症状が眼球突出ですが、それ以外にも眼に関わる症状が現れることがあります。
一つ目は、ダルリンプル徴候といって正面視していて上眼瞼が過度に上へ挙がることで眼裂が拡大したりする症状。二つ目は、メビウス徴候といって物を一箇所に集中してみる輻輳の機能が働かなくなったりする症状。三つ目は、グレーフェ徴候といって眼球を上から下へ動かしたときに上瞼の動きが遅くなることで上瞼と黒目のあいだに白目が残ったように見える症状があらわれたりする症状。四つ目は、ステルワーグ徴候といって瞬きの回数が数分間に一回ぐらいと異常に減少してしまう症状などがみられます。
バセドウ病は、ひとつふたつの限定的な症状だけではなく、多くの症状が同時期に出てきます。今までは元気だった人でも産後突然この病気になる女性も年々増えてきています。また、出産経験がなくても肥満、ストレスなどで発症してしまうこともありますので、いつ、誰がなるのかはわかりません。
しかし、この病気は、早期発見し病院へ行って、適切な治療をおこなえば治る病気でもあります。女性に多い病気のひとつであるバセドウ病は今、TVなどでも特集されています。少しでも体に違和感があれば迷うことなく病院へ行って検査をおこなうようにし、自分の体は自分で守るようにしていくことが大切です。
バセドウ病の症状は、人それぞれ違ってきますので、ご紹介した症状のすべてがでてくるわけではありません。万一発症したときには、病気との上手な付き合い方やストレスをためないようにする方法を医師と相談し、治療に専念したほうがいいでしょう。最近では、バセドウ病治療の専門病院もありますので、病院選びの参考にしてください。
まとめ
女性になりやすい病気であるバセドウ病の症状について
バセドウ病の主な症状~甲状腺腫大~
バセドウ病の主な症状~頻脈~
バセドウ病の主な症状~眼球突出~