職場や外出先で靴を脱ぐ必要があるとき、足の臭いが気になることはありませんか?
足の裏は、汗を分泌する2つの汗腺が豊富であり、その汗を大量にかくことが臭いの原因であると思われがちです。しかし、 足の臭い は汗ではなく、その環境を好む雑菌の繁殖が 原因 なのです。さらに、そのような環境は足の感染症を引きおこすきっかけにもなるのです。
気になる足の臭い!!原因は汗??私の足は大丈夫?(前編)
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足の裏の2つの汗腺
暑さを感じたりすると、どこからともなく汗が出てきます。汗の主な役割は体温を調節です。汗が蒸発するときの気化熱というエネルギーを利用して身体を冷やす効果をもたらしています。その他にも、緊張しているときに汗をかくことがあります。
汗は、汗腺を通って体外に排出されます。その汗腺にはエクリン腺とアポクリン腺という2種類があり、それぞれ違った目的で汗を排出しています。
エクリン腺は、体温調節のために汗を排出させる汗腺であり、全身のあらゆるところに分布しています。アポクリン腺は、脇や足の裏など特定の部位に多く分布しており、緊張やストレスを感じると汗を排出します。
脇や足の裏は臭うというイメージから、アポクリン腺からの汗は臭いも強いと思われがちです。しかし、にんにくなど臭いのある食事をしたときに汗が臭うということはあっても、汗はほとんどが水分で構成されており、どちらの汗腺から出る汗も臭いはないのです。
靴の中は雑菌のすみか
足の裏には、身体の他の部位に比べてエクリン腺やアポクリン腺が多くあります。
そのため、常に汗をかきやすい場所であることに加え、女性であればヒールの高い靴をはいていたり、おしゃれのために足に合わない靴をはくことによって、足が感じるストレスがアポクリン腺からの汗の分泌をさらに促します。
しかし、靴を脱いだときの不快な足の臭いは、汗の臭いではありません。では、足臭さの原因は何なのでしょうか。
足の臭いの一番の原因は、足や靴の中に繁殖した雑菌などの排泄物が腐敗した臭いなのです。そして、その雑菌が好むものが2つの汗腺から分泌される汗なのです。
足の裏は、意外にも私たちが想像するよりも多くの汗をかいており、1日に両足でコップ1杯ほどの汗が分泌されているといわれています。そのため、靴下や靴の中が蒸れてしまうのです。
また、ストッキングなど、吸汗性の悪い素材の靴下をはいていると、汗は必然と靴の方に染み込みやすくなります。
そして、汗をたくさんかいた靴をそのままにしておくことにより、大好きな汗がたくさんある靴の中は雑菌のすみかとなり、靴そのものが臭うようになってしまうのです。それが足の臭いの原因になっています。
まとめ
気になる足の臭い!!原因は汗??私の足は大丈夫?(前編)
足の裏の2つの汗腺
靴の中は雑菌のすみか
足のトラブルを招く高温多湿