たまの飲酒は仕事の疲れを発散させてくれるものですが、仕事の付き合いだからと連日の深酒は体への大きな負担になるだけです。いつの間にか飲酒量も飲酒回数も増えていって気付けばお酒を止められない危険な状態にもなりうるのです。
今回は アルコール依存症 の チェック を紹介します。
アルコール依存症チェックでアルコールの恐怖を自覚しよう!(前編)
アルコールが及ぼすさまざまな疾患とは?
WHO(世界保健機構)は世界で250万人がアルコールに関連した原因で死亡(32万人の15歳から29歳の若者を含む)していると発表しています。
アルコールを大量に摂取するとアルコール依存症を心配する人も多いと思いますが体に及ぼす影響はそれだけにとどまりません。酒を飲むと味の濃いものや脂っこいものを欲します。欲するままにそういった食事ばかり摂取すると糖尿病を引き起こします。
また上腹部の激しい痛みをともなうすい炎は特に男性によるアルコールの飲み過ぎが原因とされる場合が多くなっています。
アルコールの摂取量が多いと、肝臓内での物質の分解作用が正常な動きをしないために中性脂肪が蓄積されてしまって脂肪肝やアルコール性肝炎、肝硬変や肝臓がんにもなりうるのです。
そして大量のアルコールはアルコールの代謝に必要なビタミンやミネラルを失わせてしまい、手足の痛みやしびれ、幻覚を見るなどの意識障害が発生したり、運動障害、健忘症などといった脳への影響も非常に大きくなります。アルコールが体に及ぼす影響は多大なものです。
アルコールの飲酒回数や量が多い人は、自身だけでなく家族にも常にアルコール依存症のチェック項目を意識してもらって、疑わしい場合はすぐに専門医に相談しましょう。
アルコール依存症とは?
厚生労働省ではアルコール依存症を「大量の酒を長期にわたって飲み続けることで、酒がないといられなくなる状態」と定義づけています。
アルコールを繰り返し摂取すると脳の飲酒欲求を引き起こす作用が増していくのです。酒を摂取することで脳からは爽快感や幸せを感じさせるドーパミンが排出されます。その高揚感にも似た感覚が再び酒の欲求へと向けられて結果的に習慣化してしまうのです。いわゆる薬物依存と同様です。
「最近お酒をのみ過ぎているから休肝日(肝臓を休める日)を作ろう」などと自身でコントロールできる段階は、注意は必要なもののまだアルコール依存症とはいえません。
アルコール依存症は自分の意志ではどうにも酒を我慢できなくなってしまい体に不調が出てきてしまって結果的に飲むことを止められないという病気なのです。
以前は「酒断ちは意志を強く持って」などといっていたものですが、アルコールの依存性はそのような意志だけで簡単にコントロールできるものではないということがわかってきています。
家族や友達から酒を控えることを勧められたり、自身でも酒に対する執着が強いと感じられた段階でアルコール依存症チェックをして依存症の恐怖をしっかりと学ぶべきなのです。
アルコール依存症は一度なってしまうと完治することは中々難しい病気です。ただし治療をはじめることで進行を遅らせたり重症化することを避けることは可能です。
アルコール依存症チェック項目にある様子は自身でも気付きやすいものも多数含まれています。アルコール依存症は自分の力だけでは元通りになることは絶対に難しい病気です。疑わしい様子がみられたらためらわずにすぐ専門医に相談することをお勧めします。
まとめ
アルコール依存症チェックでアルコールの恐怖を自覚しよう!(前編)
アルコールが及ぼすさまざまな疾患とは?
アルコール依存症とは?