現在、日本の多くの企業では定期的に従業員に対して ストレスチェック を行っています。これは、従業員が心身ともに健康な状態で、生産能力を十分に発揮するために必要なものとして、 義務化 されています。
しかし、ストレスは突然なくなることはなく、常に私たちの身の回りに存在しています。そのため、ストレスをしっかりと認識し、自らを守る意識が大切です。
ストレスチェックが義務化となった企業の対策(前編)
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日頃のストレスを表面化する目的
ストレス社会といわれる現代では、仕事や私生活など毎日を過ごす中、ストレスを感じずに生きていくことは不可能です。そのため、私たちはそのストレスと上手く付き合っていく術を身に付けることが必要です。
しかし、自分自身のことであっても今どのようなストレスを感じているのかを理解することは簡単ではありません。また、自分では気付かないうちにストレスが溜まっていることもあり、それが原因で体調を崩すなど生活に支障をきたすこともあります。
私たち人間には、自らストレスを制御する仕組みが備わっています。しかし、私たちの生きる社会にはその能力を上回る要因があるため、知らず知らずのうちに過度のストレスを溜め込んでしまうのです。
自分自身が気付かずにいるストレスを、目に見える形で表面化することにより、初めて自分の抱えているさまざまなストレスに気付くきっかけができるのです。
なぜ義務化したのか
日本は諸外国に比べて、労働時間が長く仕事量も多い傾向があります。さらに、職場での上下関係や取引先との対応などさまざまな場所でストレスを感じる環境があります。特に、長時間の労働は深刻なものであり、体調を崩したり過労死の原因にもなっています。
このような日本社会において、仕事での心理的負担を理由に精神障害を発症したとして、労災を請求し認められる件数が年々増加しています。そのため、厚生労働省は従業員50人以上の企業に対してストレスチェックをする事を義務化しました。
ストレスチェック表を使用し、どの程度のストレスを感じているのかを把握します。指標を元にストレスの状態を知ることにより、ストレスを溜め過ぎないように対処したり、場合によっては医師に相談することもできます。
また、強いストレスを感じている従業員を早期に発見し、うつ病などの精神障害を発症する前に休暇やストレスとなっている状況を改善するなどの対策をとることにより、貴重な労働力を失うことを回避することができます。
それは、企業としても労働生産を向上させることにつながり、労働者、企業の両者にとって最悪の事態を防ぐ効果が期待できます。
まとめ
ストレスチェックが義務化となった企業の対策(前編)
日頃のストレスを表面化する目的
なぜ義務化したのか