ライフスタイルの多様化により、現代女性はさまざまな場面でストレスを感じることが多くなっています。適度なストレスは生きていくうえに必要なことですが、過度な ストレス は体調不良や 生理不順 を引き起こす原因になります。
年代別にどのようなことが生理不順の原因になるかを知ることは女性の人生にとって重要なことです。
年代別のストレスがもたらす生理不順
10代、20代の不安定な時期の生理不順
女性の初潮は10代の前半に始まり、20代のなかばくらいまでは性機能がまだ未発達であるため、月経周期が安定しない、生理痛があるなどさまざまな症状があらわれることがあります。
性機能が成熟するための症状である場合は心配する必要はありませんが、受験や就職など、長く続くストレスが原因で生理不順が慢性化してしまうことがあるため、その場合は注意が必要です。
人生の進路を決める重要な時期と性機能の成長時期が重なるため、ストレスが身体にあたえる影響は大きく、月経不順を感じる女性は多くいます。
また、人により、この時期に子宮内膜症を発症することも最近は増えているため、ストレスを何らかの形で発散し、ため込まないようにすることが大切です。
この時期に女性としての身体の基礎をきちんとしておくことが、健康的な妊娠、出産につながるため、ストレスに対するケアは重要です。
比較的女性ホルモンが安定している30代の生理不順
30代の女性は、心身ともに健康な状態であれば女性ホルモンの分泌が安定しており、妊娠、出産を経験する人も多く、女性として生涯のなかで身体が一番安定した時期と考えられます。
ですが、妊娠、出産後に体調を悪くしたり、慣れない子育てのストレスから、精神的に不安定になり生理不順が起きる女性も多くいます。
最近は、出産後すぐに仕事に復職する女性が多く、仕事と子育ての両立がストレスや過労の原因となり、子宮内膜症、子宮筋腫などの良性の婦人科疾患や生理不順に悩む女性が増加しています。
また、人によってはプレ更年期が始まる人がいるため、生活環境がどのような状態にあっても、自分の生理の状態を毎月きちんと把握し体調の変化に気を付けるようにすることが大切です。
20代後半女性も含まれますが、30代女性は子宮頸癌を発症する人が多く、まれに子宮体癌になる人もいるため、定期的に子宮癌検診を必ず受けることが大切です。
更年期をむかえる40代、50代の生理不順
女性は、40代半ばころになると卵巣の機能が衰え始め、生理の間隔も少しずつ長くなり、閉経に向け女性ホルモンの分泌は減っていきます。
最終的に閉経をむかえるまでの体調不良や生理不順がある期間を更年期とよびますが、始まる具体的な年齢や期間は人により異なりますが、60代に入る前までには多くの女性が更年期を経験し閉経していきます。
更年期は自然な現象ですが、女性ホルモンが減少していくことで、生理の回数が減る、頭痛、めまい、吐き気、ホットフラッシュ、高血圧、動脈硬化などさまざまな症状がおきるため、更年期障害という病名で治療を受ける女性も多くいます。
この時期は女性の生涯のなかで最大の生理不順の時期と言えます。身体が閉経の状態に慣れてくれば、再び体調は安定してきますが、症状によっては女性ホルモンの治療がしばらく必要になってくる人もいます。
また、この時期は、子宮体癌、卵巣癌などの悪性腫瘍にかかる人が増えてくるため、定期的な子宮癌検診を受けることは重要です。
女性の人生は生理不順と共に
このように見てみると、女性は初潮から閉経まで、女性ホルモンの影響を大きく受けながら人生を過ごしていくわけですが、多くの女性は生理不順を感じない時期の方が少ないと思われます。
ですが、現代は医学が目覚ましく発達しており、女性の体調に関する研究や治療は進んでいるため、生理不順だと思われる症状があれば、医師に相談し治療を受けることで、女性ホルモンの波と上手に付き合っていくことができます。
また、現代女性は精神的なストレスにさらされる場面が多いため、それが生理不順を悪化させることに大きくつながります。ストレスを回避したり、上手に付き合うことで生理不順が改善されることは多いようです。
心身共に健やかに過ごせるよう、規則正しい生活、バランスのとれた食事、適度なスポーツなど、自分でできることは積極的に行うようにし、生理不順にならないように心がけることは大切なことです。
また、何でも話せるかかりつけ医を見つけることも女性の人生には大切です。
まとめ
年代別のストレスがもたらす生理不順
10代、20代の不安定な時期の生理不順
比較的女性ホルモンが安定している30代の生理不順
更年期をむかえる40代、50代の生理不順
女性の人生は生理不順と共に