乗り物にも乗っていないのに、頭をかしげるだけで、目が回ってしまうようなおかしなめまい、これを回転性のめまいといいます。原因となるのは 三半規管 と呼ばれる、耳の中にあるバランスを保つための器官にあるということがわかってきました。
回転性のめまいと深くかかわる三半規管
三半規管とはどんな器官?
三半規管とは、耳の奥に半規官というバランスセンサーとなる器官と、蝸牛と言うかたつむりのような形の音のセンサーと、耳石器または前庭と言われる3つの器官が一つとなったものを三半規管と呼んでいます。人間の平衡感覚や回転の際の速度を感じ、脳に伝えると言う重要な役割を行っています。
規管内はリンパ液で満たされているので、動くたびに液体も動き、人間の体が今どのような角度になっているか、どのように回っているかなどの情報を脳に伝えることができます。
回転性のめまいと症状
回転性のめまいとは、最近では芸能人でもかかる人が多いくなり知られるようになった、メニエール病などが有名です。他にも、良性突発性頭位めまい症候群など、回転性のめまいであればこの二つが代表的なめまいの病気になります。
症状としては、回転性のめまいや時には片側にひっぱられているような感覚、それにともなう吐き気、嘔吐、耳鳴りや高い山に登った時のような耳の閉塞感などの症状がでます。30代から50代の女性に多くみられる病気です。
回転性のめまいが起きる根本的な要因は、ストレスや過労などと言われていますが、基本的にはいまだに解明されていません。
回転性のめまいと三半規管の関係
先に話した通り、三半規管とはバランス等を司る器官なので、めまいとは深い関係があります。メニエール病や良性突発性頭位めまい症候群の際、病気が起こる要因は全て三半規管に異常があった場合に起きています。
メニエール病なら、ストレスで免疫が低下している際などに、ウィルスに感染すると三半規管内が炎症を起こして、火傷の際に皮膚に水が溜まるように、リンパ液が増えます。
すると増えたリンパ液が三半規管内の神経を刺激して、平衡感覚や回転速度などの情報を間違えて脳に送ってしまうのです。目から入る情報は動いていないのに、脳には動いているという情報が入ってしまい、脳がパニックを起こしてめまいを引き起こします。
良性突発性頭位めまい症候群に関しては、三半規管内の耳石器がとても大きく関わってきます。三半規管内には、バランスを司る炭酸カルシウムでできた石が耳石器の上に沢山乗っていて、その耳石が定位置から動いてしまうと、めまいや感覚の異常が起こるのです。
回転性のめまいに対する対処法と予防
めまいが起きた際はやたらに動かず、その場で座るか横になることをおすすめします。めまいがひどい時は、歩く事もままならない状態のことが往々にしてあり、転んでけがをすることもあります。まずはその場で大人しくして、身近な人に手助けを求めるか、めまいが治まるまで待ちましょう。
予防に関しては日ごろから行う事で、三半規管を鍛える事ができます。
子どもの頃に戻った気分でやれるのが、ブランコやスキップ、でんぐり返しです。ブランコの揺れや、スキップの揺れ、でんぐり返しによる回る感覚が三半規管を鍛えてくれます。仕事先でやるなら、回転いすを回してみてください。
気持ち悪くならない程度に、毎日少しづつ回転速度を上げていく事で、三半規管が鍛えられます。後ろ向きで歩いたりするのも、三半規管が鍛えらます。
めまいは心の病から起きる事も多々ありますので、このように普段やらないことを、子どもに戻った気分で行うのは、ストレス解消にもつながり精神的なケアも含めて、めまい予防につながります。
まとめ
回転性のめまいと深くかかわる三半規管
三半規管とはどんな器官?
回転性のめまいと症状
回転性のめまいと三半規管の関係
回転性のめまいに対する対処法と予防