「緑内障の目薬でまつげが長くなる?!まつげ美容の光と闇(前編)」では、緑内障とその治療法についてご説明いたしました。後編では、 緑内障 に対する 目薬 の使用により まつげ が長くなるという副作用にについてご説明いたします。
昨今、まつげの美容液として女性の間で話題になっていますが、どのような問題が隠されているのでしょうか?
緑内障の目薬でまつげが長くなる?!まつげ美容の光と闇(後編)
副作用による怪我の功名?プロスト系の目薬がまつげの美容液に
さて、この緑内障の点眼薬ですが、昨今まつげの美容液として女性の間で話題になっています。
ルミガンという点眼薬には、まつげが伸びる副作用があります。これは、プロスト系または、プロスタグランジン系という成分が含まれている薬品の副作用でまつげが生えたり抜けたりを繰り返す周期を遅らせ、まつげの成長周期を長くする作用によって起こるといわれています。
ルミガンのほかにも、キサラタン、タプロス、トラバタンスなど開発した製薬会社によって名前は変わりますが同じ作用があります。
特に、ルミガンは外資系製薬会社であるアラガン社がその副作用に目をつけ、まつげ美容液「ラディッセ(ラディース)」として売り出しています。
緑内障治療として使われていたルミガンよりも、高い値段ではありますが非常に高い効果が得られることから販売数を伸ばしているのだそうです。
一方で、ルミガンのほうがラディッセよりも安いためルミガンを使う人も多いといわれています。もちろん、緑内障治療を目的に使わないので保険適用外となり、全額負担が必要になりますが、良心的な眼科では滅多に処方することはありません。
なので、個人輸入ができるネットなどで手に入れるケースがほとんどなのだそうです。
しかし、本来、緑内障治療に使うためのものを緑内障ではない人が使うことで弊害が起こることがあります。
体質によっては、充血、かゆみ、かぶれ、色素沈着など、最悪のケースだと眼圧の低下などがあげられます。
色素沈着は、まぶたの生え際以外に薬品がついてしまうことで起こります。一度黒ずんでしまった肌は回復に時間がかかるといわれています。
さらに、アメリカの眼科学会の医学専門誌では、安易なルミガンの使用によって上まぶたの皮膚が薄くなり、まぶたが垂れ下がってしまう症状を紹介し、現段階では手術などによる解決策がない重篤な障害についても発表されています。
このような症状が出てしまう可能性について十分に知っている医師は少なく、なかなか問題として取り上げられていないといわれています。
多くの美容系メディアでも取り上げられているルミガンによるまつげ美容ですが、気軽にまつげを伸ばすことばかりを強調し、もともとは眼圧を下げるための点眼薬であることを忘れ、実際に起こってしまう問題についてはあまり触れられていないのが現実といえるでしょう。
プロスト系を使う上で気をつけたいこと、きれいなまつげは1日にしてならず
まつげ美容に高い効果があるプロスト系点眼や美容液をどうしても使いたい場合は注意が必要です。そして、使う前にしっかりと情報を精査し、起こるかもしれないリスクについても把握しておくことが大切です。
まず、塗布する際にはリップブラシや専用や付属のアイラッシュを使って行います。少量の液で、地肌につけないようまつげの生え際を狙って塗布します。
もし、液が付いてしまったらコットンやガーゼで液が残らないように優しくふき取りましょう。もし、肌や目に異常があらわれた場合すぐに最寄りの眼科に行くようにします。
特に、ネットの個人輸入で購入したものに関しては、情報元をしっかり抑え、説明書や成分表があれば印刷して専門医に説明できるようにしておくことが大切です。ネットで購入するときは、販売元がしっかりしているところを選ぶように心がけましょう。
また、きれいなまつげを維持したいなら日々の食生活をバランスよくすることも大切です。まつげに必要なたんぱく質ケラチンを維持するには、牛乳やチーズなどの乳製品、大豆や魚、肉類を摂るようにしましょう。
ケラチンの合成に必要な必須アミノ酸は、レバーや小麦胚芽などがおすすめです。また、海藻類に含まれるヨードは、発毛を促進させる栄養素として理想的です。たんぱく質と一緒に摂取するようにします。
これらの栄養素は、まつげにピンポイントですぐに効果があるわけではありませんが、肌を美しく保ち、髪や身体のバランスを美しく保ってくれる成分です。美しい髪や身体は、まつげの美しさにもつながります。日々、継続できることから美しさを保ちましょう。
まとめ
緑内障の目薬でまつげが長くなる?!まつげ美容の光と闇(後編)
副作用による怪我の功名?プロスト系の目薬がまつげの美容液に
プロスト系を使う上で気をつけたいこと、きれいなまつげは1日にしてならず