心的外傷後ストレス障害のことを、英語の頭文字をとってptsdと呼びます。原因となるできごとから数週間や何年も経ってから症状があらわれることもあります。そのため、自分でも気づかないうちに発症していることが多くあります。
ptsd の症状や 診断基準 についてまとめました。
ptsdはどういった症状が出る?診断基準は?
ptsdの原因は何?
ptsdになる方は、それまでに強烈なショックを受ける体験や強い精神的なダメージを受ける体験をしています。そして、それらの体験に対して心のダメージが大きく、時間が経過してからも大きな恐怖を感じ続けています。
具体的にptsdになりうる原因の例をあげると、震災などの自然災害・火災・事故・暴力・犯罪被害などがあります。
命の危険を感じたり、自分ではどうすることもできないほど圧倒的な力に支配されたりするという大きな恐怖にさらされた方が発症しやすくなっています。大きな恐怖がトラウマ(心の傷)となってptsdのさまざまな症状が出てくるようになります。
ptsdになる・ならないは人によって異なります。同じ車に乗っていて交通事故に遭っても、症状がでる人・でない人がいます。ptsd発症の原因について現在はまだ解明されておらず、誰でもptsdになる可能性があると言われています。
ptsdになるとどういった症状が出る?
ptsdになると、どのような症状があらわれるのかをみていきましょう。
よく言われるのが「フラッシュバック」という症状です。
過去にあった事件や事故のことを忘れたつもりでいたのに、ふとしたきっかけで当時の感情や恐怖がよみがえってきます。突然、感情が不安定になり、涙が止まらなくなったり怒り出したり、取り乱したりしてしまうようなことがあります。夢で過去の経験を繰り返しみてしまうこともあります。
また、常に緊張状態であることもptsdの症状の一つです。特に事故・事件のことを気にしているわけでもないのに、身体や心が緊張してしまいイライラしたり、ちょっとしたことで大きく驚いてしまったり、警戒心が高くなり不眠になってしまうことがあります。
ptsdの診断基準は?
もし自分や家族が「ptsdかもしれない」と思ったら、次の8項目について思い当たるふしがあるかどうか確認をしてみてください。
「トラウマになった体験・経験が、『また起きるのではないか』という強い不安に襲われることがある」「トラウマになった体験・経験に関しておびえがあり、悪夢をみる」「突発的なできごとに大きく驚いたり、怒ることがある」「人を信用することができず、心を打ち解けることができない」「トラウマの体験・経験がよみがえってしまうような場所は避ける」「眠れないことが多く、寝ている時にも筋肉がこわばってしまう」「短気ですぐに怒ってしまう」「事故・事件などで亡くなった人の話を聞くと『自分は生きていていいものか』と疑問を抱く」
症状の出る強さにもよりますが、上記の項目にあてはまることが多ければ多いだけptsdであるという可能性が高くなります。
ptsdかも、と思ったらどうすればいい?
ptsdの原因となるできごとから症状があらわれるまでの期間は、その人によって大きく違ってきます。また、ptsdの原因によって相談できる場所も変わってきます。
原因から日が浅い場合は、犯罪被害が原因の場合、犯罪被害者の会や支援組織に相談窓口があります。災害の場合は、救援チームの中にカウンセラーがいらっしゃることがあるので、救援スタッフに尋ねてみるのがオススメです。
原因から日が経っているのにptsdに悩まされているようであれば、地元の精神保健福祉センターや精神科・心療内科といった病院、ptsdの専門医や専門のカウンセラーのいる施設を訪れてみましょう。
性的被害や家庭内で虐待を受けたことが原因のptsdの場合、なかなか人には相談できず我慢することが多くあります。ですが、ptsdの有無にかかわらず悩みを打ち明けることで気分が楽になりますので、思い切って相談窓口を訪れるようにしましょう。
まとめ
ptsdはどういった症状が出る?診断基準は?
ptsdの原因は何?
ptsdになるとどういった症状が出る?
ptsdの診断基準は?
ptsdかも、と思ったらどうすればいい?