PMSはPremenstrual Syndromeという英語の略称で月経前症候群のことをさします。月経前のイライラや肌荒れなどの心身の不調は数多くの女性を悩ませるものですが、市販の漢方薬で月経前症候群の症状を和らげることができると言います。
PMS に有効な 市販 の 漢方 薬をご紹介いたします。
PMS(月経前症候群)によく効く市販の漢方薬とは
PMS(月経前症候群)とは
上述したようにPMSとはPremenstrual Syndromeの略称で日本では月経前症候群と呼ばれています。生理が始まる前の2週間に起こる心身のさまざまな不調のことをさしていて、生理が始まると消失したり、軽減したりするのが特徴です。
体にあらわれる症状としては、乳房のハリや痛み・便秘・下痢・吐き気・頭痛・眠気・ニキビ・不眠・食欲増進などです。また、心にあらわれる症状としては、イライラ・集中力低下・無気力・憂鬱・興奮・不安などとされています。
PMSの起こる原因は現在のところ明確に解明されてはいませんが、排卵から生理前に分泌されるプロゲステロンが脳内物質や水分代謝に影響する・排卵後卵胞ホルモンの分泌が減少してセロトニンが急激に低下する・ビタミンやミネラルなどの微量栄養素の不足などが原因となっているのではないかと考えられています。
また、環境の変化やストレスなどもPMSの症状を悪化させると考えられています。性格的には几帳面で細かいことを気にする・クヨクヨする・つらいことを我慢してしまうという方は症状が強く出る傾向があります。
さらにビタミンやミネラルなどの微量栄養素の不足も原因のひとつと考えられていることから、食事のバランスが悪い方や甘い物・酒・タバコなどの嗜好品を多く摂る方も症状が出やすいと考えられます。
PMSに効く市販の漢方薬
ツムラ漢方「 加味逍遥散エキス」
加味逍遥散(かみしょうようさん)はPMS全般に効果があると考えられている薬です。身体的症状の下腹部痛・頭痛・動悸や精神的症状のイライラ・不安・落ち込みやすさ・元気のなさなどにも効果があります。
クラシエ「 桂枝茯苓丸料エキス錠」
桂枝茯苓丸料(けいしぶくりょうがんりょう)はPMSによってニキビや肌荒れの症状がある方に向いています。生理前の下腹部痛にも効果があります。PMS以外にも生理痛・生理不順・更年期障害などに処方されることもあります。
クラシエ「 抑肝散加芍薬黄連錠」
抑肝散(よくかんさん)はイライラを鎮める薬です。PMSによって、落ち込んだり不安になるのではなく、怒りっぽく、攻撃的になってしまう方にむいています。
この商品には芍薬(しゃくやく)と黄連(おうれん)も加えられています。芍薬は冷え性に効果があると言われています。
ジェーピーエス製薬 「当帰芍薬散料エキス錠N」
当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)は冷え性や貧血の症状を改善する薬です。また、ホルモンバランスを整える働きもあるので、むくみ・肩こり・めまいなどのPMSの症状に効果があります。
和漢箋「 ロート温経湯錠」
温経湯(うんけいとう)はホルモンバランスを整える薬です。PMSによる腰痛・下腹部痛・手足の冷え・イライラの緩和などに効果があります。排卵障害にも効果があるために不妊治療に使われることもあると言います。
ツムラ漢方 「半夏厚朴湯エキス」
半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)はイライラや情緒不安定を解消してリラックスさせる薬です。生理前になるとイライラして怒りっぽくなってしまう方に向いています。
クラシエ「 五苓散錠」
五苓散(ごれいさん)は体内の水分を正常に保つ薬です。PMSによるむくみに効果があります。むくみが出ると体が重苦しく感じるだけではなく、頭痛やめまいが起こるようなこともあります。五苓散には体の中の余分な水分を排出する作用があります。
PMSに漢方薬を使用する注意点
全てのPMSの症状に対応する万能の漢方薬というものはありません。自分の症状と考え併せて、漢方薬に何を求めているのかによって適切なものを選ぶようにしてください。PMSの症状は人それぞれである上に、同じ方でも時によって症状が変わることもあります。
何種類かの薬を併用するのもよいかもしれません。その場合、ドラッグストアや漢方薬局などの薬剤師に相談するとよいでしょう。
また、PMSの症状が非常に重い場合やさまざまな症状がバラバラに出るような場合には婦人科を受診して処方してもらうのが賢明です。
昨今では、漢方薬を処方してくれる婦人科医が増えてきていますので、相談してみてください。
まとめ
PMS(月経前症候群)によく効く市販の漢方薬とは
PMS(月経前症候群)とは
PMSに効く市販の漢方薬
PMSに漢方薬を使用する注意点