胃炎や胃潰瘍、十二指腸潰瘍という診断を受けたことはありませんか?これらの病気の原因とされているのがピロリ菌(正式名:ヘリコバクター・ピロリ)です。早期のうちに除菌しておきたい ピロリ菌 の 検査 にはどのような方法があるのでしょうか。気になる 費用 とともに紹介します。
ピロリ菌の検査方法と必要な費用が知りたい!
ピロリ菌の感染経路は?
ピロリ菌に感染をするのは、まだ免疫力が弱い幼児期だとされています。昔は水道の設備が整っていなかったことから生水により感染することもありましたが、近年は幼いころにお母さんから口移しで離乳食などを食べさせてもらうことで唾液や食べ物から感染すると考えられています。
また、幼稚園や保育園といった子供が集団で生活をする場でもおもちゃなどを介して、ピロリ菌に感染することもあります。大人同士では感染しませんので、小さな子供のいる家庭では親子・兄弟間での感染に注意が必要です。
ピロリ菌の検査方法は主に6種類
自分がピロリ菌を保持しているかどうかを知るには、検査が有効です。ピロリ菌の検査には主に胃カメラを使うもので3つ、胃カメラを使わないもので3つの方法があります。どのような検査方法があるのか、それぞれの検査に必要な費用とともに紹介します。
迅速ウアレーゼ試験
胃カメラによって胃の中の組織を採取、生検をしてピロリ菌の有無を確認する検査です。20分~1時間程度で検査結果がわかるため、その日のうちに結果を知ることができます。費用は2,000~3,000円程度と比較的安く、一般的な検査方法の1つです。
組織鏡検法
胃カメラで組織を採取、生検をした後に顕微鏡でピロリ菌の有無を確認する検査です。検査する人の熟練度により、検査結果が左右されるという問題があります。費用は1万円前後かかります。
培養法
胃カメラで採取した組織を培養してピロリ菌の有無を確認する検査です。検査結果の信頼度が高く、よく使われる検査方法です。まれに偽性判定が出るため、ほかの検査と並行して行うこともオススメです。費用は3,000~4,000円程度必要となります。
尿素呼気試験
1つのパックに息を吹き込んで保管しておき、検査薬(錠剤)を飲みます。約20分後に新しいパックに再度息を吹き込んで1つ目のものと比較することでピロリ菌の有無を検査する方法です。手軽にできるため、治療後の検査にも用いられる方法です。費用は5,000~6,000円程度必要となります。
抗ヘリコバクター・ピロリ抗体検査
人間ドックで行われるピロリ菌検査として行われる方法で、採血・検尿によりピロリ菌に対する抗体の有無を確認します。体に負担が少なく手軽ではあるものの、胃炎の進行度合いによっては正確な検査結果が得られないことがあります。費用は2,000~3,000円程度です。
便中ヘリコバクター・ピロリ抗原検査
検便によって便の中に排出されたピロリ菌の抗原の有無を確認する検査です。自宅で便をとり病院に持ち込むことで検査が可能です。検査結果の信頼度も高く、除菌後の検査としても使われる方法です。費用は3,000~4,000円程度必要となります。
ピロリ菌が見つかったらどうなる?
ピロリ菌を保有していることがわかったら、抗生物質を飲んで除菌をする必要が出てきます。ピロリ菌の除去に使われる抗生物質は3種類あり、これらを1週間続けて飲むことで除菌をします。除菌に必要な1週間の薬代は3,000円ほどとなります。
1週間の薬の服用が終了したら、約1か月後にピロリ菌の除菌が成功したかどうかを確かめるための再検査が行われます。検査の種類や費用はピロリ菌の有無を検査した時と同じになります。
再検査の結果、ピロリ菌が見つからなければ除菌は終了となりますが、約25%程度の人は除菌ができず2次除菌が必要となります。2次除菌は初回と同じように3種類の薬を1週間飲み、約1か月後に検査を行います。
2次検査を終えた時点で、約95%の方のピロリ菌は除菌できると言われています。それでも除菌できない場合は3次・4次へと進んでいきますが、保険が適用されるのは2次除菌までとなっているため、3次除菌・4次除菌が必要な方は除菌および検査に必要な費用が増えていくことになります。
まとめ
ピロリ菌の検査方法と必要な費用が知りたい!
ピロリ菌の感染経路は?
ピロリ菌の検査方法は主に6種類
ピロリ菌が見つかったらどうなる?