乳がんが見つかった場合、それだけでもショックが大きくいろいろなことを考えるほど不安も増すばかりです。さらに、がんの状態によっては乳房を切除しなければならず、命のためとはいえ、女性はなかなか受け入れられないものです。
しかし、 乳房再建 によって乳房を取り戻せるだけでなく、生活の質を向上させ、前向きに、そして活動的な生活を取り戻すことができるのです。
乳房再建が女性に与える新たな人生(前編)
ふくよかな胸は女性らしさの象徴
私たちの体は女性や男性のそれぞれに特徴を持って生まれます。その特徴でもあり、女性らしさの象徴ともいえるのがふくよかな乳房です。形や大きさやなど、人それぞれ違いはありますが、乳房は自分の体の一部であり、常にそこにあって当然のものです。
しかし、乳がんがみつかりその状態によっては、転移を防ぐために乳房の一部、または全てを切除しなくてはならないこともあります。
それは、女性にとって女性らしさを失うということになり、乳房のない自分を受け入れられず、手術を受けないという選択をする女性もいるほど、乳房を切除するということは大きな問題なのです。
新たにあらわれる病気
乳がんは20代や30代という若い女性にも発症する可能性のあるがんです。そのため、子供のことやパートナーのこと、また仕事のことなどこれからどうなってしまうのかという不安も多く、さらに容姿に対する不満なども重なり絶望的になってしまうことも少なくありません。
それは、たとえ再発や転移の可能性がないといわれても簡単に解決するものではありません。また、手術やその後の抗がん剤治療は身体的にも精神的にも辛く、頑張ってその辛さを乗り越えたからこそ燃え尽きてしまうこともあります。
このように、乳がんを発症したことによる心理的影響が大きくなると、乳がん治療のために変化した生活環境に慣れず、気分や体の不調があらわれる適応障害や、適応障害がさらに悪化して抑うつや体の不調が続くうつ病などの病気を招いてしまうことがあります。
乳がんに限らず、がんを発症した方の3人に1人が適応障害やうつ病を発症するといわれており、がんに伴う心理的影響は大きな問題になっています。
まとめ
乳房再建が女性に与える新たな人生(前編)
ふくよかな胸は女性らしさの象徴
新たにあらわれる病気