厚生科学研究の全国調査によれば、小児科を受診して心身症や神経症と診断される子供の7割が起立性調節障害だと言われています。この病気は大人も罹ることがあって、男女比ではやや女性が多いようです。
起立性調節障害 の 原因 をご紹介いたします。
大人も罹る起立性調節障害の原因とは
起立性調節障害の症状とは
起立性調節障害と呼ばれるようによく知られる症状はめまいや立ちくらみです。めまいに関連して乗り物酔いをするようになったいう方もあります。
朝なかなか起きられなくなって午前中は体調が優れず、思考力や集中力も低下してしまいます。午後から夕方にかけて回復し、夜は寝付きが悪くなる場合が多いようです。
疲れやすくなって、その疲れがなかなか取れなくなります。また、以前は何でもなかったほんの少しの運動でも息切れをするようになって動悸が激しくなることもあります。
食欲が低下してしまい、その結果痩せてしまう方もあるようです。
大人の起立性調節障害とは
起立性調節障害は自律神経の交感神経と副交感神経のバランスが崩れることが原因で発症すると言われています。
大人になると交感神経が優位に立つ傾向が強くなるために30歳以降に起立性調節障害を発症することは稀であると言われています。ただし、子供の頃に起立性調節障害だった方の4割近くが何らかの症状を抱えているという報告があります。
子供の頃からの症状が残っていた場合や仕事で夜ふかしをすることをきっかけに再発するなど、いずれの場合も子供時代の起立性調節障害に関係があることに違いありません。
とりわけ子供時代に重度の起立性調節障害であった方は起立性低血圧が特徴的な症状として残る場合が多いようです。
大人の起立性調節障害も子供と同様に朝なかなか起きられず、体を起こすと気分が悪くなって出勤するのがつらくなって病気に気づくことになります。
起立性調節障害の原因とは
人が立ち上がると、重力の働きで血液が下半身に集まり血圧が低下します。健康な方の場合、この血圧低下を防ぐために自律神経の交感神経が活性化して、下半身の血管を収縮させて血圧を上げます。
一方、副交感神経は活動を緩めて心臓の拍動を増やして血圧の維持に努めます。このメカニズムがうまく働かなくなるのが起立性調節障害の原因であると言うことができます。
血圧が低下すると脳や全身への血行が維持できなくなります。めまいや立ちくらみはそのために起こります。脳の血流が少なくなると、思考力や集中力が低下します。
また、体の血流が少なくなると血液によって供給されている酸素やその他の栄養分の不足が生じるため、疲れやすく、なかなか疲れが取れなくなります。
このような場合、心臓は血流を増やそうとして代償性頻脈という状態になります。その結果、ほんの少し動いただけでも息切れを起こすようになったり、動悸が激しくなったりするのです。
健康な方の自律神経は24時間周期のリズムを規則正しく刻んでいる状態であると言うことができます。朝になって起きるのは自律神経の交感神経が活性化するためですし、夜になって眠くなるのは副交感神経が盛んに働いて、人を休息に誘っているのです。
ところが、起立性調節障害の方の自律神経の周期は5~6時間後ろにずれ込んでしまった状態なのです。そのため、朝になっても交感神経が活性化していないので起きることができないし、深夜になっても副交感神経が働かないので寝付くことができないということになってしまうのです。
夜更かしなどの生活時間帯の乱れが自律神経のアンバランスをきたすことがわかっていても仕事や家事に追われている大人にとっては抜本的な見直しは難しいものです。せめて決まった時刻に眠るように努力するなどの心がけが大切になってきます。
また、過度なストレスは起立性調節障害の病状を悪化させることがわかっています。自分なりの上手なストレス解消策を見つけることも起立性調節障害の再発を防ぐために大変有効です。
まとめ
大人も罹る起立性調節障害の原因とは
起立性調節障害の症状とは
大人の起立性障害とは
起立性調節障害の原因とは