両性具有としても知られる 半陰陽 ですが、その実態を正しく理解している人はどの程度いるのでしょうか。
一昔前までは、一種のファンタジーとして描かれてきましたが、最近では当事者である人が描く作品など、半陰陽の人たちが実際に直面する問題や苦悩など、実態を描いた 小説 や漫画が出版されるようになりました。
半陰陽の実態とは。半陰陽を描いた小説や漫画など。
これまでは性的ファンタジーとして描かれていた半陰陽
半陰陽とは、体の性別がはっきりとしない状態をいい、人によってその形態は様々です。
しかし、当事者たちがカミングアウトすると、周囲から好奇の目で見られる事も多いため、人知れず悩み隠しながら生きている人たちも多く、ほとんどの人はその実際のところを知る機会はほとんどありません。
実際のところ、実態をよく知らないままに、「はっきりしない性別」ということだけに妄想を膨らませたような、性的ファンタジーとして半陰陽を描いた小説や漫画などがこれまでにもたくさん発表されてきました。
現在でも、やはり半陰陽という言葉は人を引きつけるのか、アマチュアの小説家や絵描きの間でも1つのジャンルとして形成されているようです。
小説として描かれることで、人々の理解が進むこともあれば、このようなファンタジーとしての作品がますます、当事者がカミングアウトしづらい状況を作って来たという一面もあるでしょう。
性にまつわるマイノリティーへの理解と小説や漫画への影響
最近になって、ゲイやレズビアンといった性同一性障害や、トランスジェンダーへの理解が昔よりは進んで来たこともあり、それと合わせて、半陰陽の人たちにもカミングアウトするケースが徐々に増えつつあります。
もちろん、まだまだ、半陰陽も性同一性障害と混同されていたり、不自然に性マイノリティーを持ち上げるような状況が作られたりと、性マイノリティという特徴が、人がもつ多くの特徴の1つと捕らえられるような環境にはほど遠く、当事者の人々が苦労する場面もまだ数多くあるようです。
とはいえ、以前より半陰陽に関する情報がオープンになってきたことに伴い、半陰陽の人々が実際に直面するような事態を描いた小説や漫画も増えてきました。
自身も半陰陽である作家たちのエッセイ
最近では自身が半陰陽である作家や漫画家たちによるエッセイやエッセイ漫画が増えてきました。近頃話題になっているものでは、新井祥による「性別が、ない!」や「カムアウト、胸とっちゃった日記」、矢吹レオによる「性別なんて決められない!」が挙げられます。
数年前に少女漫画部門の賞をとりドラマ化された六花チヨによる「IS」も半陰陽の登場人物たちの等身大の恋愛模様が話題となりました。ただし、この「IS」という呼び名はこのような漫画によって広がったものの、当事者の間ではあまり使用されていたいもので賛否両論ある、と言います。
このような半陰陽の人たちの実際の生活を描くもの以外にも、セーラームーンの天王はるかが、半陰陽である設定が存在したり、近年のホラーの金字塔ともなったリングにも半陰陽が登場したり、京極夏彦のミステリー小説や、新井素子、山岸凉子といった数多くの作家たちが、半陰陽をテーマに用いてきました。
半陰陽をテーマにすることとは。
半陰陽の人たちを取り巻く環境は日々変わって来ていますが、当事者でなければ分からない問題は数多くあります。
当事者はない人たちが、小説などでその実態を知り、彼らが直面する問題を擬似的に体験することもできる一方で、小説の内容によっては、半陰陽ということに対して、誤った印象をもつこともあります。
半陰陽が単なる1つの特徴であり、当事者が他の人たちと同様に住みやすい世の中になって行くとよいですね。
まとめ
半陰陽の実態とは。半陰陽を描いた小説や漫画など。
これまでは性的ファンタジーとして描かれていた半陰陽
性にまつわるマイノリティーへの理解と小説や漫画への影響
自身も半陰陽である作家たちのエッセイ
半陰陽をテーマにすることとは。