突然襲ってくる耳の奥の耐え難い痛みは中耳炎かもしれません。治療を受けてすぐにでも中耳炎を治したいと多くの方は思うでしょう。
しかし 中耳炎 は実は、多くの方の場合に 自然治癒 できることもあります。ただそれには、注意点がありますので、そのようなことについてご説明します。
中耳炎に罹った時に自然治癒をする場合の注意点とは!
中耳炎とは
中耳炎になると耳に痛みを伴う場合と痛くならないものがあります。さらに発熱をするものもあり実にさまざまなタイプの症状があります。
中耳炎と言われるのは一般的に耳痛や耳垂れの症状が現れる急性中耳炎が多いのですが、滲出性中耳炎という耳痛を伴わないものや慢性中耳炎といって長期間にわたって耳の炎症が起き慢性化するものもあります。
このように中耳炎の症状は、主には耳痛や耳詰まり、耳垂れ、一時的な難聴や、発熱、めまいなどがみられます。このような中耳炎の症状が長期に渡って改善しないまま継続する場合に、途中で治療を止めてしまったりすると難治性の難聴になることがあります。
中耳炎の症状の耳痛や耳垂れが酷い時やこれらの症状を素早く治したい方は、耳鼻科を受診して早めに治療を開始してください。
自然治癒できる中耳炎とは
中耳炎でも症状が軽い場合には、手術や抗生物質なしでも治るという可能性もあります。それは、次のような症状の場合です。
滲出性中耳炎
耳が聞こえにくいという状態が続くのですが、それはサラサラの体液である滲出液が耳の奥に蓄積する中耳炎です。痛みがほんどないというのが特徴で、炎症が軽い場合や7歳から10歳までの子どもであればほとんど自然治癒で治ります。
ただ3ヵ月以上耳が聞こえづらいというようなことが続く場合には、病院で治療する必要があります。
急性中耳炎
主に細菌や風邪のウイルスなどが原因で起きる中耳炎です。症状としては、耳垂れや耳痛、発熱などがあります。乳幼児など免疫力の弱い場合になりやすく、もし大人が発症した場合には治りにくいものです。
もし症状が比較的軽く耳痛や熱などが治まると自然治癒することもあるようです。痛みがある場合には、鎮痛剤を使用して自然に治るのを待つということもあります。
航空性中耳炎
耳管の働きが気圧の変化などに対応できずに起こる中耳炎で飛行機などに乗ると起こる場合があります。耳が詰まった感じになり、耳痛などの症状も現れます。
普通であれば、自然に着陸すると症状が改善するのですが、身体の免疫力が低い場合や風邪などの時には耳が詰まった感じだけでなく耳痛や頭痛を伴うこともあります。
自然治癒をする場合の注意点とは
中耳炎を完治するには1ヵ月から3ヵ月ほどかかります。中耳炎をその間、自然治癒で治すためには、身体の免疫力を高める必要があります。
例えば、食事を栄養バランスよく摂取したり十分な睡眠をとったりストレスを取り除いて健やかに身体の調子を整えることが重要です。
治療を受けた方がよい場合とは
また自然治癒をしていても中耳炎が重症化すると細菌が中耳の中でかなり増えてきます。このようになると抗生剤を使用して菌をなくす必要があります。
そのまま放置していると抗生剤がなかなか効かなくなったり悪化して難聴になることもあり、重篤な場合には脳にまで炎症が及んで命の危険が出てしまうことにもなります。
このような場合には、中耳炎の症状を調べて切開するという手術をすることになります。手術をした場合でも切開された鼓膜は、自然にその後治って回復しますので安心してください。
治療後に痛みがある場合で、それが和らいだ後にも耳の聞こえの悪さはまだしばらくは続きます。というのもまだ膿などが中耳の中に残っている場合がありますので、正常な時のようには聞こえにくいのです。ただ耳管を通って残った膿などは、鼻の方へ抜けて出て行きます。
数週間ほど聞こえにくさは続くのですが、痛みがなくなった後も聞こえ方が悪いと不安になりますが、少しずつ元の状態に戻りますので心配しすぎないようにしてください。
このように症状によっては中耳炎は自然治癒ができるのですが、痛みが続いたり聞こえにくいような場合にはきちんと治療をする必要があります。またしっかり治りきらないと重症化しますので医師が治療は完了したと言ってくれるまでは、受診を続けるようにしてください。
まとめ
中耳炎に罹った時に自然治癒をする場合の注意点とは!
中耳炎とは
自然治癒できる中耳炎とは
自然治癒をする場合の注意点とは
治療を受けた方が良い場合とは