排便が週に3回以下であったり、5日以上出ない日が続くことを便秘といいますが、なぜか圧倒的に女性に多い健康上の悩みのひとつのようです。そこには女性特有の便秘になりやすい原因があるのでしょうか。
女性の 便秘 の 原因 についてご紹介いたします。
こんなにもある女性特有の便秘の原因
女性ホルモンの影響
女性特有の便秘の原因としてまず考えられるには、女性ホルモンの影響です。ご存知のように女性ホルモンには卵胞ホルモンと黄体ホルモンの2つのホルモンがあり、月経周期によってその分泌量のバランスが変化しています。
黄体ホルモンには腸の蠕動運動を抑制するような作用があるために、腸内の食べ物が肛門の方向に運ばれにくい状態になりがちで、便秘になってしまうことがあります。黄体ホルモンの分泌量の増える排卵期から月経前までは便秘になりやすいと言うことができます。
黄体ホルモンには流産を防ぐために子宮を収縮させないような働きがあると言われていますが、それが腸の蠕動運動を抑制する方向に作用すると考えられているのです。
更年期と呼ばれる時期にも便秘に悩む方が多いのも腸の蠕動運動が女性ホルモンの影響を受けていることと密接な関係があります。
一般に更年期には女性ホルモンの分泌量が低下しますが、それを補おうとしてパニック状態になる視床下部や脳下垂体は同時に自律神経のバランスをもつかさどる部位であることから、女性ホルモンの分泌量の低下が自律神経のアンバランスもまねく結果になってしまうのです。
自律神経が乱れるとそれだけでも便秘の原因になる上に、その便秘を解消しようとする努力がストレスになってさらに自律神経を乱してしまうという悪循環に陥ってしまうということも考えられます。
筋力の影響
具体的に考えてみると排便に際していきむための筋力が女性は男性に比べて弱いと言うことができます。排便と直接かかわっているのは腹筋になりますが、腹筋が弱いとどうしてもいきむ力が足りなくなってしまうので便秘になってしまうことがあるようです。
また、筋力が弱いと胃下垂などの内蔵下垂が起こりやすく、下垂した臓器に腸が圧迫されることも便秘の原因になる可能性があります。
我慢する習慣の影響
多くの方が排便する習慣があるのは朝の時間帯ではと考えられますが、この時間帯の女性はどの年代も忙しいものです。
社会人であれば、出勤前の身だしなみとしてお化粧をすることなども考えられます。まして、家庭をもって子供の世話をしながら食事をはじめとする朝の支度をするとなると、まさに目の回るような忙しさでしょう。
そのような中でついつい排便を我慢するという習慣がついてしまった結果、便秘になってしまうということは十分に考えられることです。
直腸は排便を我慢し続けていると神経が鈍感になってしまい、便意を感じなくなってしまうことさえあると言います。このような「直腸性便秘」にならないためには、自分の排便のタイミングを逃さないように何とか時間をやりくりすることが大切になってきます。
ダイエットの影響
便の7~8割は水分で残りの1~2割が腸内細菌の死骸と消化後の食物のカスだと言われています。ダイエットをすると便のかさが少なくなってしまい、便秘の原因になってしまいます。
また、十分に水分を摂取しないと、便が硬くなって動かなくなってしまうこともあります。ダイエットなどの理由で過度に脂肪の摂取量が減少すると水分不足と同様のメカニズムで便の動きが悪くなって便秘を招くことがあります。
朝食には体の老廃物や有害物質を体外に排出させる重要な役割があると言います。朝食後に便意をもよおす方も多いことと思いますが、その意味でも朝食をしっかり摂るという習慣は非常に大切です。
また、起床直後にコップ1杯の白湯を飲むようにすると便を柔らかくするだけではなく、腸を刺激して排便を促す効果も期待できます。
ダイエットによって食事の制限をすると体はできるだけカロリーを消費しないような防御態勢をとるようになると言います。その結果として便秘になってしまうようなこともあります。
まとめ
こんなにもある女性特有の便秘の原因
女性ホルモンの影響
筋力の影響
我慢する習慣の影響
ダイエットの影響