月経前にあらわれ、月経がはじまると軽快していく精神的、身体的に不快なさまざまな症状をpms(月経前症候群)といいます。
pms の症状をコントロールするために、市販薬や処方薬を服用している方も多いと思いますが、 薬 はそれぞれ効果が異なるため症状やその程度によって薬を選択する必要があります。
pmsに使用する薬の効果(前編)
市販薬、処方薬、サプリメントの違い
最近は、病院で処方される薬に近い成分を含む薬でも薬剤師のいる薬局など購入できるようになりました。特に、婦人科系の症状は病院に行きづらいという方も多く、市販薬やサプリメントを購入して対処している方も少なくありません。
処方薬と市販薬の大きな違いは、処方薬は一つの症状に対して効果を発揮し、市販薬は複数の症状に対して効果を発揮するという点です。
一見、市販薬の方がいいように感じますが、処方薬は含まれてる成分の濃度が濃く効果が高い分、副作用もあらわれやすく、市販薬はさまざまな成分が少しずつ含まれており、処方薬に比べて効果は低くなる分、副作用も現れにくいというそれぞれの特徴があるのです。
また、サプリメントは症状を緩和するのではなく、体に不足している栄養素を補給して、バランスを整えることにより体調を改善させる効果があります。
婦人科を受診する目安
pmsによる症状を市販薬やサプリメントを服用して様子をみるか、婦人科を受診して薬を処方してもらった方がよいのか、その目安は症状による生活への支障がどの程度あるのかによります。
pmsは、腹痛、頭痛、倦怠感、ほてり、便秘など多彩な症状をあらわしますが、その症状が軽かったり生活への支障が少ない場合は市販薬やサプリメントを服用して様子をみてもよいでしょう。
しかし、症状が重かったり、市販薬で効果がみられない場合はpms以外の病気の可能性もあるため、早めに婦人科を受診することをおすすめします。
また、同じ薬を長く服用していると体が薬に慣れてしまい効果を感じにくくなってしまいます。その場合も、自分で薬を調整するのではなく受診して相談するとよいでしょう。
薬の成分と効能をうまく利用する
市販薬はそれぞれ含まれる成分が異なります。有名なものとしては、プレフェミンや命の母ホワイトなどがあります。プレフェミンはチェストベリー乾燥エキスを含み、pmsの原因とされるプロゲステロンの分泌を抑えることにより、あらゆる症状を緩和させます。
命の母ホワイトは複数の生薬を配合しており漢方の力で体を温めることにより、症状を緩和させます。また、イブプロフェンやアセトアミノフェンという鎮痛作用をもつ成分が含まれるバファリンルナやイブなどの薬も、pmsによる頭痛や腹痛といった疼痛緩和に効果があります。
このように、pms関連の薬はいくつか発売され手軽に購入することができますが、どの薬でもすべての症状が緩和されるというわけではありません。そのため、それぞれの成分と効能を知ることにより、自分の症状にあった薬を選択する必要があります。
まとめ
pmsに使用する薬の効果(前編)
市販薬、処方薬、サプリメントの違い
婦人科を受診する目安
薬の成分と効能をうまく利用する