近年芸能人やスポーツ選手が バセドウ病 患者であることを公表し、バセドウ病という病名をよく耳にするようになりました。バセドウ病患者は男性より女性の方が多く、その数は女性の200人に1人ともいわれ(甲状腺の異常を含めると50人に1人の説もあり)とても身近な病気です。
しかしこれ程認知され今では国民病とも呼ばれているのに対し、バセドウ病とはどのような病気なのか、そして 原因 は何なのか、詳しい方は少ないのではないでしょうか。ここでどのような人がバセドウ病になりやすいのか、その原因とリスクについて考えてみましょう。
バセドウ病の原因って何?
バセドウ病になったら、どうなるの?
人間の身体には誰にでも、免疫機能が備わっています。免疫機能とは外部から体内にウィルスなどが入ってきた場合、身体に悪影響を及ぼさないためにやっつける機能です。もちろん健康な場合は普通の細胞を攻撃することはありません。
しかしバセドウ病を発症すると、今まで問題のなかった甲状腺を攻撃する細胞が体内で生まれてしまいます。甲状腺は身体の成長に必要なホルモンを分泌し、新陳代謝を促す働きをします。妊娠中は体内の赤ちゃんの成長に必要なホルモンを分泌し、母子ともにとても大切です。健康な場合、甲状腺ホルモンは脳の下垂体から分泌されますが、バセドウ病を発症すると刺激細胞が甲状腺を刺激し、常に甲状腺から抗体物質が分泌し続けます。
発病によりむくみや体重変化など外観が変わり、甲状腺は頸部にあるため、喉が晴れるなどの症状が出ます。眼球に症状が出ると、人相が変わる程目が出る場合もあります。他にも息切れや多汗、不眠など個人差はありますが様々な病状があります。常に体内では刺激が続き、疲労感が続くと日常生活に支障をきたすまで悪化します。
どうしてバセドウ病になるの?原因は何?
バセドウ病患者の約15%は身内に同じ病気の人がいるといわれ、その事から遺伝的要素もかなり高い病気であるとみられています。バセドウ病患者の割合は男性1人に対し女性5人で、その中でも20代30代の女性が多くを占めています。女性は親族にバセドウ病患者がいる場合、体調不良の原因にバセドウ病が関係していないか、一度検査した方が良いでしょう。
また女性には環境も大きく影響し、ストレス、妊娠、出産、閉経などをきっかけにホルモンバランスが変化し、バセドウ病を発病する可能性があります。
忙しい女性は特に体調の変化を病気と繋げるのを最後にしてしまう傾向があります。「最近仕事の疲れが簡単にとれない、常に体調不良だ」「産後の体調がいつまでも回復しない」「更年期だから動悸や汗が多い?」など、身体に大きな変化のある時期に異変を感じたら、バセドウ病の可能性もあります。
その他の研究では毒物や放射線も関係しているとの説もありますが、証明はされていません。チェルノブイリの原発事故で甲状腺ガンが増えたことから、関連があるのでは?ともいわれていましたが、日本政府は放射線量とバセドウ病の関連を否定しています。
以上のことから、現状では原因は一つではないというのが大まかな見方になっていますが、女性は一生を通してバセドウ病のリスクが高いと考えられます。
バセドウ病になったらどうしたらいいの?
原因を解明出来ないバセドウ病は、完治に時間を要し気長に付き合わなければいけない病気です。しかし、もしバセドウ病と診断されても適切な治療をすることにより症状はかなり改善し、仕事も妊娠も無理なく通常の生活を送ることができます。
バセドウ病は症状に個人差があるため、初期の段階では病気を疑う人が少なく、早期発見を逃しがちな病気です。初期に発見することにより早期治療が可能になりますので、少しでも異変を感じたら内科でホルモンの数値を検査してもらうことをおすすめします。検査はとても簡単で、血液検査ですぐに調べることができます。バセドウ病と診断された場合、専門医は全国に数多くありますので、信頼のおける病院を探し治療をしましょう。
まとめ
バセドウ病の原因って何?
バセドウ病になったら、どうなるの?
どうしてバセドウ病になるの?原因は何?
バセドウ病になったらどうしたらいいの?